良い姿勢・疲れにくいカラダとは?
「良い姿勢」と聞くと多くの人が、背筋がしっかり伸びていることをイメージする人が多いのではないでしょうか。姿勢について興味がある人の中には、「真横から見たときに耳たぶと肩と股関節と膝とくるぶしが一直線になっている」ことと答える人もいるかもしれません。たしかに背筋が伸びて各関節が正常なポジションに位置していることは姿勢を評価する上でも重要な視点です。しかし、見た目が整っている=良い姿勢と簡単に判断することはできないのです。
姿勢を評価する際には、各関節のポジションだけでなく各筋肉の緊張も評価をします。
「正しい姿勢」を医学的に定義すると「頭蓋骨や脊椎、骨盤などの骨格構造が正常なポジションにあり、重力下で身体のホメオスタシス(恒常性)を維持していくために合目的な状態にあること」とされています。
少し難しい説明ですが、簡単にいうと「背筋が伸びて各関節が正しいポジションにあり、カラダを動かす際にバランスを崩さずに活動するために無理がない状態」とされます。
例えば骨格構造の位置にだけ着目し、良い姿勢を守ろうとしたとき、見た目としては良い姿勢のように見えても、無理をして背筋を伸ばそうとして無駄な力が入ってしまうようでは理想的な姿勢とは言えません。
良い姿勢を求めるあまり、不自然で非効率な姿勢を自分のカラダに強要しては、かえって体の負担にもつながります。
このように過剰な努力が必要な姿勢をとることで、特定の筋肉ばかりが働くようになり、カラダのバランスが崩れる悪循環を生み出してしまうのです。
理想的な姿勢とは?
では、目指すべき理想的な姿勢とはどのような姿勢なのでしょうか?
それは、関節が正しい位置にあることだけでなく、重心が安定し、動きやすさが伴っていることに加え、主観的にも姿勢保持が楽に感じられる姿勢ということです。
理想的な姿勢とは、
骨格構造が正しいポジションにある姿勢
動きやすい姿勢
(筋の伸び縮みがスムーズに行える可動性があること。筋の過剰な収縮がなく、動作開始に必要な収縮をスムーズに引き出せること。)
重心が安定している姿勢
(立った状態での重心は、両側部の外側を囲んだ線の中(支持基底面)の中央付近にあると重心が安定しているが、逆に重心が支持基底面から外れそうになると重心が不安定な状態となります。重心が安定していない姿勢で過ごすことは、バランスをとろうと無理な身体の使い方をしまいかねません。背骨を曲げたり、膝や股関節を曲げて倒れるのを防いだりすることで筋肉のバランスが悪くなる例もあります。
主観的にも姿勢保持が楽に感じられる姿勢
また、支持基底面がしっかりあるにも関わらず手すりなどがない高所では心理的に不安定感を感じてしまいます。逆に手すりがあれば同じ場所でも安定して立つことは可能です。身体的な環境だけでなく心理的な要素も姿勢に影響を与えていることが分かります。
これらの条件を満たした姿勢を獲得することで、筋肉のバランスが整った体を手に入れることができるでしょう。
結論
良い姿勢とは、関節が正しいポジションにあることも大事ですが、動きやすいことや姿勢を保つことが楽に感じられることが重要です。
疲れにくいカラダとは、骨格構造や筋・筋膜などのねじれやゆがみがなく、可動域が確保しやすい身体環境で、無駄な力が入らずに動作遂行ができる状態のことをさすと考えます。もし見た目は美しい姿勢でも動きやすさにつながらなければ本当の意味での良い姿勢にはならないため、LuLucareでは本当の意味での良い姿勢で疲れにくいカラダの獲得を促していきます。